嗅覚過敏なゆとりの申し子日記

ゆとり世代の嗅覚過敏な自分が、個人的に考えたことを綴る日記です。

『たぷたぷたっぷ。』に参加して

先日、川崎市民ミュージアムにて開催された『たぷたぷたっぷ。』に参加してきました。

motty&charuというピアノとタップダンスのデュオによる、タップダンスのワークショップです。

 

タップダンスの歴史の説明においては、タップダンスがなぜ生まれたのか考えたことがなかったため、興味深く拝聴しました。

 

アメリカのアフリカ人奴隷が、楽器や言葉を奪われて、足で会話をした

アイルランドの兵隊が、窓から見える上半身は動かさず、足で会話をした

どちらの歴史も、口での会話を禁じられていたからこそ、足で会話をするという文化が生まれたそうです。

つまり、“足音で相手に自分の思いを伝える”ということが起源なのです。

 

 

生で見て実感したタップダンスの魅力は、ダンスと同時に“音が鳴っている”ということです。

一般的なダンスは“音に合わせて”ダンスをしますが、タップダンスは“音を作りながら”ダンスをします。

実際に生で見ると、足音の強弱やスピードによって“音楽を演奏している”ことが分かります。

身体の動きだけでなく、身体の音も加わえて表現をすることは、ダンサーの表現力がより伝わり、タップダンスの起源を思い起こさせます。

 

さらにcharuさんの表現方法として、ピアノのやわらかな演奏や、ダンサーの後ろに映し出されたスライド画像と共に、ダンスをしています。

これによって情感や情景がプラスされ、その世界観に没頭できる感覚がありました。

 

ダンスと同時に音が鳴っているというタップダンスの魅力は、私の趣味であるミュージカルやフィギュアスケートにも共通点があります。

ミュージカルは、演技や台詞と同時に歌を歌います。

またフィギュアスケートは、スケーティングと同時にダンスをします。

こうした複数の要素をハイブリッドすることで、表現力が増大する芸術が、私は好きなのだと気付かされました。

 

 

またcharuさんも仰っていましたが、タップダンスには“コレが正しい”ということはありません。

そのことが、純粋に“音とダンスを楽しむ”ことができ、心地よい空間が生まれていたように感じます。

一般的なダンスや音楽は、「ミスをした」ということが分かりやすいため、表現者と観客との間に緊張感が生まれやすいと思います。

(特にバレエやクラシック音楽などはそれが顕著で、咳払い一つするのも躊躇われて、ついに呼吸することさえ苦しくなるような感覚に個人的には陥ります)

そもそも“ミス”という概念がない空間によって、参加者の大半が親子だった今回のワークショップは、純粋に“音とダンスを楽しむ”ことができたのではないかと思います。

 

 

最後に、ミュージアムショップに立ち寄ると、かこさとしさんの絵本とそれらのキャラクターグッズが販売されていました。

そのなかで『からすのパン屋さん』Tシャツに一目惚れして、おもわず購入してしまいました。

 f:id:yutorinomoushigo:20180703135411j:plain


どうやら7/7(土)〜9/9(日)まで『かこさとしのひみつ展』が開催されるようです。 

ぜひ鑑賞しに、また伺おうと思います。